●江戸明治和本●〈甲申新版〉木曽勇略往来［〈勇略〉木曽往来・勇略木曽往来］＊一部破損のため特価
【判型】半紙本1冊。縦223粍。
【作者】十返舎一九作・序。歌川国安画。
【年代等】文政6年1月自序。文政6年刊記。文政7年刊。［江戸］山口屋藤兵衛（錦耕堂）板。
【備考】分類「往来物」。十返舎一九が著わし、江戸書肆・山口屋が出版した一連の伝記型往来の一つ。原装本と改装本の2種を全冊収録。冒頭に絵題簽を掲げた。『平家物語』『源平盛衰記』等で知られる木曽義仲の略伝を綴ったもので、義仲の出自や幼い頃父・義賢が滅ぼされた後、斉藤実盛によって保護されたこと、元服後は「木曽冠者義仲」と名乗り、やがて以仁王の令旨によって信州で挙兵し、倶利伽羅峠の戦いで平維盛の大軍を火牛の奇襲により打ち破ったこと、しかし入洛後の義仲の横行と略奪により源頼朝が義仲追討の兵を起こし、ついに粟津ヶ原で戦死したことなどを劇的に綴る。また同本文中で義仲を「希世被誉の英将」「勇謀智兼の良将」と賞賛する。本文を大字・5行・付訓で記し、文末を「恐々欽白」で終わる書翰形式とする。頭書等に、義仲一生の名場面の挿絵や、「即急諸薬法」「旅行する時用意の品大略」等の記事を掲げる。
★原装・題簽付・状態概ね良好（表紙・本文小口破損）。稀書（全国に所蔵数カ所（国文学研究資料館DB））。【参考価格（初出品時の相場）：日本の古本屋で、同じ大判・絵題簽シリーズの「菅神御一代文章」が、143,】。

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