1958年（昭和33年）製造販売された、セイコー亀戸工場製のセイコークロノスになります。諏訪工場のマーベルを凌ぐ素晴らしい腕時計を作りたいとの思いで誕生したのが、このクロノスです。そして実際に、見事にマーベルを凌駕したと言われました。ムーブメントはマーベルが直線的な構成に対して、クロノスは曲線を多用して、差別化しています。ムーブメントの大きさは同じですが、厚みは少し薄くなりました。この製品が販売された時代のムーブメントの薄型化は世界的な風潮になりつつありました。そしてクロノスの特徴はS形の様な流れるようなテンプ受けの形状ではないでしょうか。ブリッジ式と当時言われていたと記憶しています。海外では、ロレックスが有名？ですかね。出品のクロノスは1959年（昭和34年）3月に製造された21石モデルになります。ケース、裏蓋共にステンレスになるオールステンレス仕様になります。風防には大きな傷や割れが無い綺麗な状態です。修繕履歴は不明ですが、最後の写真にある様にビートエラーは少し出ていますが、テンプの振りや、日差は良好だと思います。諏訪工場のマーベルがロードマーベルや、クラウン、やがてグランドセイコーに進むのに対して、亀戸工場のクロノスはチャンピオンやキングセイコーに進みます。この出品のクロノスはベルトが付属してませんが、ラグ足が細いですが18ミリ幅ですのでエレガントな皮ベルトなんかを組合せて颯爽と外出されるのも、楽しみですよね。余談ですが、私の手首は皮ベルトや、悲しいかな腕時計が似合わないのです。こんなに好きなのに残酷生殺しです。ですので腕時計の似合う方に付けていただきたくて、泣きながら？出品する素晴らしい腕時計です。どうぞ私の代わりに連れ出してあげてください。

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