プラチナ万年筆の前身である中屋製作所の万年筆です。
14Kのレバーフィラー式となります。


＜品物について＞
家で保管していた万年筆です。
重複したコレクションの整理とローテーションの予定の無い万年筆の今後のメンテナンスを考えてこの度出品いたします。


＜状態＞
経年なりの漆とエボナイトの変色が見受けられます。



経年なりのエボナイト、漆の変色が見受けられます。
蒔絵の状態からキャップと尻軸付近の漆が剝がれるように見えますが、絵付けのある漆の厚い部分が変色して目立つだけで元々その部分には絵柄が無いためこういった仕様の万年筆となります。


ニブについてはルーペにて拡大していますのでよくよくご覧ください。
100年近く前の品ですので変色こそあります。


＜万年筆の特徴など＞
中屋製作所の万年筆です。
梅に鶯の題材から鑑みて1930年代～戦前の品かと思われます。


特徴としては装飾とニブが挙げられます。


螺鈿と蒔絵の装飾は当時としても現代で見ても純粋に豪華です。
鶯と花咲く梅の古木がモチーフとなっていて上品になるほど螺鈿の飾りが増えていくシリーズのうちの一本が本品です。

大まかに、螺鈿無し、螺鈿付き、螺鈿付きの満開という3段階に分かれていてこちらの万年筆は螺鈿の梅花が付くものなので中程の品です。

現代の螺鈿とは異なり保護被膜などはありませんのでご注意ください。


ニブは古い世代のためフレックスニブであり、とても柔らかい書き味をしています。
見ての通り研ぎ出しも良く比較的良個体と言えるかと。



総じて、工芸品としても万年筆のとしても面白い品です。
良い品ではあるのですがアンティークでもありますので実用される場合には十分労わってあげてください。


＜最後に＞
物好きな方などいかがでしょうか？


以上、よろしくお願いいたします。

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